現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度は100 mW/cm2の非コヒーレント光での大きな非線形吸収の発現した材料における三重項励起子の蓄積メカニズムの詳細を調査した。照射光が弱い状況では三重項励起子の蓄積は、照射光強度に対して線形に増加したが、照射光強度が増加するにしたがって飽和する現象が観測された。その飽和は三重項励起子の蓄積に伴う光増感効率の減少および三重項三重項消滅によって生じていることを定量的に明らかにした。以上の結果は、S. Hirata et al, Nature Materials, 2014, 13, 938に採択され、Nature Materials, 2014, 13, 917.のNews & Viewsにも紹介された。 また、室温大気下のヒドロキシステロイド中で10秒以上および10秒近傍の励起三重項寿命を有するAをいくつか見出すことに成功した。 以上から当初の研究計画通りに研究が進行している。
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