生細胞内にあるmRNAのある時点での位置と量を測定する手法の確立を目指し、光励起により酸化還元反応を誘起できるルテニウム(II)トリスビピリジン錯体と、光励起されたルテニウム錯体に還元されることで蛍光を発するアジドローダミンの2つの色素に結合するRNAアプタマーの選出および利用を試みた。ルテニウム錯体に関しては、得られているRNAアプタマーと結合すると励起状態の寿命が4倍伸びるうえに酸素によって消光されないことが分かった。一方でアジドローダミンに結合するRNAアプタマーの選出については、30種類のアプタマー候補を調べてものの、残念ながら再現性良く結合を確認できるRNAの選出には至らなかった。
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