研究課題/領域番号 |
26708027
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
井出 裕介 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, その他 (40449327)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 二酸化チタン / 光触媒 |
研究実績の概要 |
本研究は、TiO2系光触媒の強い酸化力と、SiO2系吸着剤の分子認識能を利用し、通常では完全酸化されてしまう有機物を、部分酸化された直後に選択的かつ大容量に回収できるシステムを構築するのがが目的である。本年度は、高性能TiO2系光触媒の開発を行った。 既存の層状チタン酸塩を水熱処理することで、新規材料、マイクロ多孔質チタン酸ナノ繊維(MPTNF)を合成し、これを市販の最も高活性な酸化チタン粒子(P25)と混ぜて使うだけで、P25の3~4倍もの高活性が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目的達成のための二つの課題、高活性TiO2系光触媒の設計、および高性能SiO2系吸着剤の設計、のうち前者に関しておおよその知見・結果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に得られた高活性TiO2系光触媒と既存のSiO2系吸着剤とを組み合わせて用い、ベンゼンのフェノールへの部分酸化、ベンゼンのカテコールへの部分酸化へ応用する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究には粒子の混合状態の評価が必須であると着想し、その評価のための装置購入費を次年度に計上するため。
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次年度使用額の使用計画 |
異種粒子の混合状態、粒子間の電子移動などを評価できる走査プローブ顕微鏡を購入する予定である。
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