固体を媒体とした熱エネルギーの輸送,蓄熱,変換を行う上で重要な熱機能である固体材料の格子(フォノン)熱伝導の制御性を向上させるために,理論・数値解析,材料合成,物性評価を三位一体としたフォノンエンジニアリング技術を開発した.まず,フォノンモードに依存した熱伝導の評価および,界面原子構造とフォノン輸送の相間に基づいた熱伝導の制御を行い,それによって得られた技術や知見を用いて,高性能のナノ構造化シリコン熱電変換材料を開発した.また,ナノカーボンを用いた複合材の構造を制御することによって,熱伝導特性と機械的特性を両立した.さらに,フォノンの波動性を利用した熱伝導制御を念頭に数値解析技術を開発した.
|