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2015 年度 実績報告書

気体定数への新たなアプローチ-6桁の精度で気体密度を測る

研究課題

研究課題/領域番号 26709011
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

粥川 洋平  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 工学計測標準研究部門, 主任研究員 (50371034)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード超精密計測 / 気体定数 / 基礎物理定数 / シリコン球 / 気体密度
研究実績の概要

基礎物理定数のひとつである気体定数は現在、気体の音速測定結果から決定した値が採用されているが、他の独立な方法による測定結果との比較検証は未だに出来ていない。一方、工学計測標準研究部門における近年の研究で密度の計測技術は信頼性が格段に向上しており、気体の密度計測から6桁レベルの相対不確かさで気体定数を決定する可能性が見えてきた。本研究では8桁の水準を実現しているシリコン固体密度標準を気体の密度計測に応用し、6桁レベルで気体定数の正確さを検証することを目的とする。平成28年度は、製作した1 kgのシリコン単結晶球体に関し,その質量および体積の絶対測定を実施し,0.1 ppmレベルの相対不確かさを達成した。さらに,同シリコン単結晶球体の仕様をもとに,気体密度測定装置の設計を行い,同装置の発注および温度制御用デュワーの製作を行った。また,気体圧力の絶対測定に必要な重錘型圧力天秤に使用する分銅に関しても,質量を高精度に校正可能なステンレス製 2 kgディスク分銅20枚を製作し,質量校正を実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度にシリコン球体の製作上の要因から計画を平成28年度に延期したが,それらの研究項目をいずれも実施することができた。

今後の研究の推進方策

本研究課題は平成28年度末に完了した。

次年度使用額が生じた理由

平成27年度に,開発中の気体密度測定装置に用いるシリコン単結晶球体の仕様検討を行う過程で,当初の予測に反し,製作能力を有する製造業者との打ち合わせに置いて,初期の要求仕様を満たすためには製作期間および費用が不十分であると判明し,仕様の再検討およびせいさくきかんの延長雄行う必要が生じた。これに伴い,シリコン単結晶球体完成後に行う予定であった気体密度測定装置等の設計・製作についても遅延が生じた。

次年度使用額の使用計画

平成28年度前半にシリコン単結晶球体を納品し,その校正結果から気体密度測定装置等の設計・製作を平成28年度中に行う。

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公開日: 2018-01-16  

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