本研究では,マイクロ流体チップ内のマイクロロボットを高速駆動して流体場を生成することで,単一の細胞や微生物等を非接触操作するマニピュレーション技術について研究を行なった.まず,新たに構築した実験プラットホームを用いて密閉された流体場の中でロボットが動作する際の流体との相互作用について調査し,外乱によって流体場の再現性が低下する問題点について明らかにした.その知見を踏まえた上で,単一微粒子を位置決めする制御方法を新たに提案し,実際の単一微粒子の高精度位置決めを達成した.最終的に,実際の微生物に応用して刺激応答特性を調査するとともに,開発した技術の有用性と問題点について考察した.
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