高い変換効率と広い汎用性を両立する新規な太陽電池の開発が望まれている。本研究では、高効率かつフレキシブルな多接合薄膜太陽電池の実現を目指し、そのボトムセルとなるプラスチック上Ge薄膜の低温合成手法を検討した。 研究代表者のシーズ技術である「金属誘起層交換法」を用いることで、大粒径のGe(111)薄膜をプラスチック上に形成することに成功した。一方、金属触媒を用いない固相成長法も併せて検討した。その結果、前駆体となる非晶質Ge層の原子密度を制御することで、最高品質の多結晶Ge薄膜を低温合成した。以上、本研究は、フレキシブル多接合太陽電池のボトム層として最高品質のGe薄膜に結実した。
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