研究課題
脳・神経科学、医療応用での貢献が期待できる、脳の神経細胞やその他生体組織内深部の各種細胞の“細胞レベル”での計測を可能とするナノエレクトロニクス技術を提案する。通常の神経計測は、10 μm以上の電極を細胞の“外”に配置し、100 μV以下の微小な電位を測定していた。一方で、500 nm以下の電極を実現することで、電極を細胞内に刺入でき、10 mV以上の電圧で細胞内の詳細な情報が読み取れる。これは、前段の細胞の情報の計測も可能とする。提案するデバイスは、組織深部の細胞内刺入を可能とする先端径10 nm~50 nm、長さ数百μm以上のナノプローブアレイを基盤技術としたもので、このナノプローブに高感度な細胞電位計測用の集積回路を搭載させる。これまでに半導体エレクトロニクスを脳深部の神経細胞内に多点で刺入した例はなく、提案するデバイスは全く新しい細胞計測技術として脳・神経科学、医療分野での貢献が期待できる。研究目的を達成するため、平成29年度までに申請書で計画したナノ電極による細胞内からの電位計測を証明した。平成30年度は実験期間を延長し、これまでの実績を基に未だ困難とされている生体内(in vivo)における脳組織内の多チャンネル細胞内計測の研究へ展開させる。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
Y. Morikawa et al., 2018の研究成果が「」の裏表紙(back cover)として採択された。森川雄介君のIEEE MEMS2018の論文がStudent Paper Award Finalistに選出された。関勇介君が第34回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムで奨励賞を受賞した。
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http://www.int.ee.tut.ac.jp/icg/member/takekawano/publication/publication.html