研究課題/領域番号 |
26709026
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
竹井 邦晴 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20630833)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 電子デバイス / フレキシブルデバイス / ナノ材料 |
研究実績の概要 |
本研究では、これまで実現してこなかったフレキシブル基板上での低消費電力・無線CMOS/MEMS集積デバイスの実現を目指している。平成26年度は、その目標達成に向け、(1) CMOS回路とその集積デバイスをフレキシブル基板上に形成するプロセス技術の開発、(2) 低消費電力化へ向けた各トランジスタの特性向上、(3) 印刷形成したセンサとCMOS回路の集積化、の3点について研究開発を行った。本年度は、目標に沿った結果を得られることができ、特に、無機材料によるp型トランジスタ(カーボンナノチューブ)とn型トランジスタ(InGaZnO)をフレキシブル基板上に集積化させることでCMOS回路を比較的高い電界効果移動度、高いon/off比、定常状態での低消費電力を実現することが出来た。またそのCMOS回路上に印刷形成により温度センサを集積化させ、そのセンサ及びCMOS回路の温度特性の解析を行い、安定したデバイスの動作を確認した。 詳細は、まずそれぞれのトランジスタ材料の形成方法の最適化を行うことで、最適化前の特性と比べ、トランジスタの特性を示す移動度を約10倍程度向上させることに成功した。さらにこれらをフレキシブル基板上に集積させるプロセス開発を行い、良好なフレキシブルCMOS回路を実現できた。また基板の曲げによるトランジスタの特性の変化がないことも同時に確認した。次に温度センサの集積化プロセスとして、CMOS回路とセンサの縦方向の集積化プロセスの開発により、印刷形成においても高集積化が可能であることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成26年度の達成目標として、(1) CMOS回路とその集積デバイスをフレキシブル基板上に形成するプロセス技術の開発、(2) 低消費電力化へ向けた各トランジスタの特性向上、の2点について研究開発を遂行した。達成目標とするフレキシブルCMOS回路の実現、また各トランジスタの形成条件を最適化することで高い移動度、高いon/off比、低い消費電力を実現することができた。さらに次年度達成を目標としていたセンサとCMOS回路のフレキシブル基板上への集積化も同時に遂行し、CMOS-MEMSデバイスの可能性を示唆することができた。本成果から、本研究課題は、当初の計画以上に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、予定通り、達成目標としている簡単な無線コイルなどの集積化を行うことでフレキシブルデバイスの高性能化を行う。またセンサとCMOS回路の集積化については、26年度におおむね達成することができたが、更なる発展として、センサの多機能化などを目指し研究開発を継続する。予想以上の予算減額によりデバイス作製装置に制限があり、高度なデバイスデモは困難であるが、目標の達成は可能であると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初購入を予定していたナノ材料が予想以上に安価であったため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
繰越金は、次年度もナノ材料を用いた新規デバイス開発を行っていくため、ナノ材料などの消耗品へ使用する。
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