・当該年度も、建物内外の気象観測、材料内含水率分布の非破壊測定、塩害の経時変化の記録などを継続的に実施した。また、建築材料の物性値測定の結果に基づく数値解析により、組積造・石造建造物における水分移動特性を明らかにした。 ・ハギアソフィア(イスタンブール)においては、新たに壁体室内側表面の劣化状態の詳細記録を実施した。アヤイリニ(イスタンブール)のアトリウムにおいては、屋根からの漏水の結果起こった、室内側壁体表面における水分蒸発と塩類析出を明らかにした。・大分市における石仏の劣化調査においては、地下水や雨水が石仏の(主に塩類風化による)劣化に及ぼしうる影響を明らかにした。 ・塩を含んだ材料に対する拡張独立領域理論の概念に基づき、塩を含んだ材料の履歴に関する実験結果を再現した。 ・土壌の水分特性曲線と不飽和透水係数を測定する装置を応用し、複数の石材の水分物性測定を実現した。
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