① 調査対象とする建物内外の気象観測、材料内含水率分布の非破壊測定、塩害の経時変化の記録などを実施した。 ② 塩を含んだ多孔質材料の平衡含水率を測定、それを近似するモデルを作成し、塩を含んだ材料に対する拡張独立領域理論の概念に基づき、塩を含んだ材料の履歴に関する実験結果を再現した。また、塩の影響を含む多孔質材料の水分伝導率を測定した。さらに、土壌の水分特性曲線と不飽和透水係数を測定する装置を応用し、複数の石材の水分物性測定を実現した。 ③ 実態調査と建築材料の物性値測定の結果に基づく数値解析により、組積造・石造建造物における水分・塩移動特性を明らかにし、それに基づく現地での保存方法を提案した。
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