本研究課題では電圧による強磁性金属層の磁気特性制御を用いた磁気光学素子開発を目的とした。high-k誘電層と、超薄膜磁性層を組み合わせた素子開発に取り組み、SrHfO3誘電層が比較的高い約25の比誘電率を有しつつ、リーク電流の小さい良好な特性を示すことを見出した。その結果、FeB磁性層を適用した素子において、異方性変化率約60 fJ/Vmに相当するカー回転角変調約0.03度を確認した。また、Fe/MgO界面へのPtドーピングが界面磁気異方性、および電圧効果向上に有効であることを示した。これらの技術を組み合わせることにより、高効率な電圧磁気光学効果特性制御が可能となると期待される。
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