研究課題
収縮力測定可能な骨格筋組織チップの創製と筋萎縮モデルへの応用を目的として、研究計画に従い、(2)筋萎縮モデルチップの開発を進めた。具体的には以下の項目を実施した。(2.2)スループット性を向上させるために、96ウェルプレートフォーマットの電極を開発した。開発した電極には白金電極が8対あり、96ウェルプレートの8ウェルに同時に電気刺激を負荷することができる。昨年度までに開発した96ウェルプレートに対応した小型チップ上で筋組織を構築し、開発した電極を用いて、電気刺激を負荷したところ、電気刺激に応答して筋組織が収縮し、収縮力を算出することができた。このシステムを用いることで、1個の筋萎縮モデルを用いた細胞アッセイに必要な培地量を20分の1以下に減少させることが可能になった。(2.3)これまでに開発したマウス筋芽細胞由来の筋萎縮モデルを用いて、筋力低下を抑制する化合物の探索を行った。デキサメタゾンで筋萎縮を誘導した筋萎縮モデルに対して、15残基のペプチドを添加したところ、筋力低下を有意に抑制することを見出した。これにより、抗筋萎縮薬探索に本システムが有効である可能性が示された。本実験は、さきに開発した6ウェルプレートフォーマットのシステムで実施した。今後は(2.2)で開発した96ウェルプレートフォーマットのシステムを用いることで、より安価に、より多条件の薬剤アッセイを実施することが可能になると考えられる。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Bioengineering
巻: 4 ページ: 56~56
10.3390/bioengineering4020056
http://www.nubio.nagoya-u.ac.jp/proc/index.html