研究課題
H27年度では安定同位体を用いたCO2圧入条件下の原油分解メタン生成メカニズムの解明を行った。本研究では安定同位体として原油の主成分である直鎖アルカンや芳香族炭化水素のモデル化合物としてよく用いられている13C-ヘキサデカンと13C-トルエンを使用した。メタン生成が観察されたCO2非圧入系において、生成したメタンと二酸化炭素の炭素同位体比をGC-C-IRMSで測定した結果、13C-トルエンを添加した培養系においてのみメタンと二酸化炭素の同位体比が増加した。したがって、CO2非圧入系において生成したメタンは原油中のトルエンやその他の芳香族炭化水素に由来することが明らかとなった。
2: おおむね順調に進展している
安定同位体を使ったトレーサー実験によって、生成メタンの起源を明らかにできた。
今後は、原油分解メタン生成が観察された培養系についてメタゲノム解析を実施し、微生物コミュニティーの代謝ネットワークを解明する。
予定していた国際学会発表に必要な外国旅費、人件費を他の予算で補ったため。
本研究に関わる旅費や人件費を主に使用する予定である。
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