胃プロトンポンプは胃酸分泌を担う膜タンパク質であり、故に胃酸抑制剤のターゲット分子である。本研究課題では、胃プロトンポンプを対象とした、電子線結晶学による立体構造解析、及び変異体による機能解析や高分解能構造解析を見据えた哺乳動物細胞発現系の構築を行った。 胃酸抑制剤結合状態における構造を6.5Åで決定し、変異体及び胃酸抑制剤の類縁化合物を組み合わせた機能解析と併せて、胃酸抑制剤の結合部位を推定した。 哺乳動物細胞による大量発現系を構築し、三次元結晶を得ることに成功した。X線結晶構造解析によって、H+を胃の中に輸送するメカニズムが理解できた。
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