細胞が中心体に依存せずに微小管を生成する機構についての理解を深めることを目標とした。主要成果は以下のとおりである。(1)動植物細胞の分裂期における中心体非依存的な微小管生成に必須の「オーグミン複合体」を糸状菌で同定し、オーグミンの進化的保存性を示した。(2)オーグミン複合体の必須サブユニットのノックアウトマウスを作出し、初期胚の分裂時、微小管形成中心をクラスター化することにオーグミンが必要であることを見出した。(3)ヒメツリガネゴケ細胞において、オーグミンにも中心体にも依存しない新たな微小管生成機構を見出した。
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