本研究課題は、両生類の四肢再生研究における最重要課題である、「四肢再生開始を支配する神経因子」の同定を目標に据えた。四肢再生研究において、四肢の再生開始が神経の支配に大きく依存していることは長く知られている。これは教科書にも長く記載されている事項であるが、神経の機能を説明しうる分子実体は明らかにされてこなかった。我々の研究チームはこの190年余りにわたる謎に、新規の実験モデルを構築・使用することで解答を見出しつつある。本研究内で骨形成因子と繊維芽細胞成長因子の組み合わせが、四肢再生において神経の役割を代替し得ることを証明した。また、同定した因子が複数の器官と動物に有効であることを示す事が出来た
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