研究課題
アカトンボ(トンボ科アカネ属)は、日本のトンボの中で桁違いに種数が多く、体色や斑紋に著しい多様性がある。2014年度に、アキアカネでは色覚に関わるオプシン遺伝子が20種類も存在すること、トンボの種間でオプシン遺伝子に著しい多様性が存在することが確認された。2015年度には、アキアカネの雌雄や成熟度によって分光感度やオプシン遺伝子の発現が変化するかを解析し、双方ともにオスの背側で有意な変化が見られることを明らかにした。また、アカネ属の種間で、体色と関連の見られた遺伝子の発現およびアミノ酸配列を比較したところ、赤みの強さと相関のある遺伝子を発見することができた。
2: おおむね順調に進展している
今年度の当初の計画通り、雌雄や成熟過程における色覚遺伝子の変化を解析することができた。また体色に関わる遺伝子に関しても一定の進捗が見られた。
引き続き、色覚遺伝子と体色関連遺伝子の探索、解析を進め、トンボの体色多様性に関する分子機構の理解を深めていきたい。
おおむね計画通りに研究がすすんだが、一部の物品が年度内に届かなかたっため、次年度に繰り越しとなった。
平成28年度は当初の申請書の研究計画に比べて交付額が少ないため、当初の研究計画にあったように遺伝子解析用の費用にあてる予定である。
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 7件) 図書 (3件) 備考 (2件)
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