研究課題/領域番号 |
26711025
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小野田 雄介 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (70578864)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 植物多様性 / 機能形質生態学 / 光合成 / 樹高 |
研究実績の概要 |
本研究は、植物の形質の多様性がどのような原理に基づいて生じているのかを明らかにすることが目的である。特に植物多様性の主要軸と見なされる葉の光合成能力の多様性と、植物の高さの多様性に着目し、それぞれのトレードオフとその物理的・生化学的基盤の解明を目指している。 光合成能力の多様性については、京都の上賀茂試験地を中心に、20種あまりの木本や草本植物の光合成速度と葉寿命を追跡した。また別プロジェクトの支援を受けて、ハワイ調査に参加し、現地で、ハワイフトモモの多様な遺伝型について、光合成測定を行った。これらの測定結果と生化学分析から、光合成能力の多様性をもたらすトレードオフの生化学的基盤に迫っている。 植物の高さについては、苫小牧研究林にて、森林クレーンを利用し、多種が共存する林の葉群分布、光分布、直径成長量などを計測した。これにより、高さ成長に伴う光獲得効率と光利用効率が推定できるようになった。また次年度計画しているマレーシアのランビル国立公園に下見に行き、調査ができる手応えを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた光合成測定も、樹冠調査も順調に進み、予定通りである。
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今後の研究の推進方策 |
光合成能力の多様性については、昨年度測定したデータを詳細に解析し、必要あれば、再測定を行う。また生化学分析を進める。 植物の高さについては、本年度はマレーシアのランビルで調査を行う。昨年の苫小牧のデータと合わせて解析し、共存樹種の光競争様式の違いを明らかにする。
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