植物は土壌中/植物体内のミネラル栄養濃度をセンシングし、輸送系を制御して変動するミネラル環境に適応している。ホウ酸は植物の生育に必須であるが過剰に蓄積すると毒ともなる。シロイヌナズナBOR1はホウ酸の細胞外への排出を促進する細胞膜局在型ホウ酸トランスポーターであり、低ホウ酸条件時にホウ酸の導管方向への輸送を担う。BOR1は高ホウ酸濃度にさらされると細胞膜から液胞に輸送されて分解される。本研究では、BOR1がレセプター(トランスセプター)としてホウ酸濃度をセンシングし自身の蓄積量を制御して適切なホウ酸輸送量を保つ可能性を強く示唆することができた。
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