研究課題
1. 前年度までに、新規遺伝子LOTR1がカスパリー線の形成に関与していることを明らかにした。今年度は、その分子機能を明らかにするために、サプレッサー変異株の単離を行った。lotr1変異株は、野生型株と比べて、側根の減少が観察される。そこで、側根の表現型を指標として、側根数が野生型株と同等になる変異株のスクリーニングを行った。これまでに10数系統を単離し、親株と交配したF2集団を作成し、原因遺伝子の同定を進めている。2.シロイヌナズナのMYB36により制御されている遺伝子の内T-DNA破壊系統が入手できない5つの遺伝子についてCRISPR-Casを用いて、ホモ系統を確立した。今後、カスパリー線の観察とCASP1タンパク質の局在を観察し、機能を明らかにする予定である。3.前年度までにイネのCASP1にTosが挿入された系統で地上部のイオノームのパターンに変化があることを見出していた。今年度は、CRISPR-CasによりCASP1を破壊した系統を確立し、Tos系統と同様のイオノームパターンを示すことを明らかにした。以上の結果から、地上部のイオノームの変化がCASP1の破壊により生じていることを示した。また、シロイヌナズナでカスパリー線の形成に必要な遺伝子であるMYB36やSGN3のイネのオルソログ遺伝子の破壊株を作成している。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Curr. Biol.
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http://dx.doi.org/10.1016/j.cub.2017.01.030
植物科学の最前線 (BSJ-Review)
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