植物は土壌に根を伸ばして生育に必要な栄養や水を吸収する一方で、不必要な物質は取り込まないようにしている。その機能をはたしているのが、根に存在する内皮細胞に存在するカスパリー線とスベリンであるが、その形成や具体的な機能についてわかっていることは少なかった。本研究では、カスパリー線に異常があるシロイヌナズナ変異株の解析を通して、カスパリー線形成の分子機構の一端を明らかにした。また、その解析の過程で、同じく障壁として機能するスベリンが、カスパリー線が障壁として機能できない部位(側根発生部位)でアポプラスト障壁として機能することを明らかにした。
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