筋線維には速筋タイプと遅筋タイプが存在し、その組成比は肉質にも影響を与える。核内受容体PPARδの活性化は遅筋タイプを増加することが知られていたため、PPARδの活性化を通して遅筋タイプを増加する技術が開発できると着想した。我々はキノコの一種のユキレイタケおよびその菌床に強いPPARδアゴニスト活性を見出した。ユキレイタケ菌床を飼料に添加した結果、マウスで骨格筋PPARδ活性化が誘導され、ブタでも似た傾向が観察された。これらのエタノール抽出物は腹腔内投与では活性が認められたが、経口投与では活性が失われた。従って消化・吸収で活性が低下する成分であるということが示唆された。
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