味覚は食物摂取を制御する特殊感覚であり、味覚受容機構の理解は食生活が発症に深く関与する高血圧・糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防の観点からも重要である。先行研究でCALHM1イオンチャネルが味蕾細胞から求心性神経への神経伝達に必須であると報告したが、生体内でのCALHM1機能修飾機構が示唆されていた。本研究で、CALHM1が生体内でS-パルミトイル化修飾を受けること、さらにCALHM1のパートナー分子CALHM3を発見し、CALHM1/3チャネルが甘味・苦味・旨味・一部の塩味の神経伝達を担うことを解明した。これらの研究成果は味覚の神経伝達機構の分子理解に貢献する。
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