本研究では、石灰化にかかわる骨芽細胞様線維芽細胞や骨破壊を担う破骨細胞に対する新たな創薬標的の同定を試み、創薬研究のための基盤研究として発展させることに取り組む。本研究を通じて、次の4つの成果が得られた。(1) 破骨細胞ならびに骨芽細胞で重要な働きをもつエピジェネティック制御因子を同定した。(2) DNAメチル基転移酵素Dnmt3aの新規阻害剤を同定した。(3) Dnmt3aの新規阻害剤を用いることで、閉経後骨粗鬆症、炎症性骨破壊ならびに真珠腫誘導性骨破壊を呈する3種類の骨病態マウスモデルの治療に成功した。(4) マウスiPS・ES細胞から破骨細胞を効率的に分化誘導する培養法を確立した。
|