本研究は、精子形成の場である精細管をde novoに創り出し精巣オルガノイドの作製を目指している。そのため、精細管の主要構成細胞であるセルトリ細胞を多能性幹細胞からの分化誘導法の確立を行った。まず、セルトリ細胞特異的に発現する遺伝子Sox9にEGFPがノックインされたマウスからSox9-EGFP ES細胞を樹立した。さらに3つの転写因子をテトラサイクリン誘導システムに組み込んだベクターを作製し、Sox9-GFP ES細胞に導入した。樹立したES細胞を成長因子で分化誘導した後に、適当なタイミングで転写因子を強制発現させることで、Sox9-EGFP発現細胞を多数誘導することに成功した。
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