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2015 年度 実績報告書

関節炎におけるT細胞分化可塑性の意義の解明と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26713015
研究機関東京大学

研究代表者

小松 紀子  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20553358)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード関節リウマチ
研究実績の概要

関節リウマチはT細胞免疫の破たんによって起こる自己免疫疾患と位置付けられるが、関節における自己寛容の破綻のメカニズムはいまだ不明な点が多い。ヘルパーCD4+T細胞サブセットの中でもTh17細胞は様々な自己免疫疾患の病態形成に関与するT細胞サブセットである。また、Treg細胞は、自己反応性のT細胞受容体を持つと考えられており、抑制機能に必須な転写因子Foxp3を発現することで自己寛容の維持に必須の役割を果たす。Foxp3を介したTreg細胞は関節炎の抑制においても重要であることが示されている。したがってTh17/Tregバランスの制御は関節リウマチだけでなく様々な自己免疫疾患の制御に重要であると考えられる。今年度の研究において、申請者は分化可塑性をもつT細胞に高発現する遺伝子をトランスクリプトーム解析ならびにプロテオーム解析によって絞り込んだ。さらに、候補遺伝子のクローニングを行い前年と構築したTh17/TregバランスやT細胞の分化可塑性を制御しうる因子の探索のため実験系を利用して遺伝子スクリーニングを行い、候補遺伝子を選定し、遺伝子欠損マウスの作成を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書に記載した候補遺伝子のクローニングとスクリーニングを行い、遺伝子欠損マウスの作成に着手できたため。

今後の研究の推進方策

今後は、複数の候補遺伝子の遺伝子欠損マウスの作成を継続して行うとともに、遺伝子欠損マウスから単離したT細胞を用いて分化可塑性を評価するとともに様々な自己免疫疾患を誘導することで生体内での評価を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

申請者が本年度途中に産休を取得し研究が一時中断となったため。

次年度使用額の使用計画

遺伝子欠損マウスの作成と解析を継続して行う予定である。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 3件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] Regulatory T cells in Arthritis.2015

    • 著者名/発表者名
      Noriko Komatsu and Hiroshi Takanayanagi
    • 雑誌名

      Prog Mol Biol Transl Sci.

      巻: 136 ページ: 207, 215

    • DOI

      10.1016/bs.pmbts.2015.07.021.

  • [雑誌論文] RANKL expressed on synovial fibroblasts is primarily responsible for bone erosions during joint inflammation.2015

    • 著者名/発表者名
      Danks L, Komatsu N, Guerrini MM, Sawa S, Armaka M, Kollias G, Nakashima T, Takayanagi H.
    • 雑誌名

      Ann Rheum Dis.

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1136/annrheumdis-2014-207137.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Plasticity of Foxp3+T cells and its impact on autoimmune arthritis2015

    • 著者名/発表者名
      Noriko Komatsu
    • 学会等名
      日本免疫学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションホール(札幌)
    • 年月日
      2015-11-16 – 2015-11-18
  • [学会発表] 免疫系が骨を壊すしくみ -関節リウマチにおける骨破壊のメカニズム-2015

    • 著者名/発表者名
      小松紀子
    • 学会等名
      TOkushima Young Investigators Conference
    • 発表場所
      徳島大学 日亜メディカルホール(徳島)
    • 年月日
      2015-10-07 – 2015-10-07
    • 招待講演
  • [学会発表] 炎症性破壊における新規Th17細胞サブセットと滑膜線維芽細胞の協調作用2015

    • 著者名/発表者名
      小松紀子
    • 学会等名
      日本骨代謝学会
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京)
    • 年月日
      2015-07-24 – 2015-07-24
    • 招待講演
  • [学会発表] 関節炎におけるT細胞による破骨細胞の分化制御2015

    • 著者名/発表者名
      小松紀子, Lynett Danks, 中島友紀、高柳広
    • 学会等名
      日本炎症再生医学会
    • 発表場所
      虎ノ門ヒルズフォーラム(東京)
    • 年月日
      2015-07-22 – 2015-07-22
  • [学会発表] 関節炎におけるT細胞による破骨細胞の分化制御2015

    • 著者名/発表者名
      小松紀子, Lynett Danks, 中島友紀、高柳広
    • 学会等名
      日本骨免疫学会
    • 発表場所
      ホテルブリーズベイマリーナ(沖縄)
    • 年月日
      2015-07-01 – 2015-07-01
  • [学会発表] 自己免疫関節炎の病態形成におけるFoxp3+T細胞の分化可塑性の重要性2015

    • 著者名/発表者名
      小松紀子
    • 学会等名
      日本リウマチ学会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(名古屋)
    • 年月日
      2015-04-25 – 2015-04-25
    • 招待講演
  • [図書] Clinical Calciuim2015

    • 著者名/発表者名
      Noriko Komatsu
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      医薬ジャーナル社
  • [図書] 医学のあゆみ2015

    • 著者名/発表者名
      小松紀子
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      医歯薬出版社
  • [図書] 実験医学 増刊号2015

    • 著者名/発表者名
      小松紀子 高柳広
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2017-01-06  

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