まず、Tregの前駆細胞を複数のステージに分類し、それぞれのステージにある細胞を解析した結果、Nr4aにより担われる分子イベント、担われないイベントそれぞれを明らかとし、Nr4aはTreg分化過程で、中期から後期にかけて重要な機能を担っていることを明らかとした。また、Nr4aにより発現誘導されたFoxp3は、今度はNr4aの発現を正に制御すること、つまり両分子間でポジティブフィードバック的相互作用が存在することを明らかとした。さらに、Nr4aを欠損したTreg前駆細胞は、Treg分化を完了できないのみならず、アポトーシスの減弱により生存し、自己攻撃性のヘルパーT細胞に転換することを突き止めた。
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