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2014 年度 実績報告書

堅牢性が高い四次元的強度変調放射線治療法の開発と臨床的実行性

研究課題

研究課題/領域番号 26713022
研究機関独立行政法人国立がん研究センター

研究代表者

橘 英伸  独立行政法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 医学物理専門職 (20450215)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード四次元 / 堅牢性 / 追尾照射 / 肺機能画像 / 患者体位変化管理
研究実績の概要

1) 肺機能イメージングの根幹であるDeformable image registration(DIR)の精度評価に関して、米国医学物理学会にて発表を行った。
2) 肺機能イメージングに関して、DIRを応用して生成するできることを示し、学会発表を行った。また、RM-IMRTの前に、従来法で肺機能画像を応用し、肺機能を温存できることを示唆する研究発表を行った。
3) RM-IMRTの堅牢性アルゴリズムに関して、理論を構築した。
4) 以前の研究で作成、臨床実績を示した患者体位変化管理アルゴリズムを発展させ、3次元移動量を測定するために、理論を構築した。また、理論を実現化するためのシステム設計を行った。
5) RM-IMRTプランを実際に照射することが当院に導入できることが決まった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1) 肺機能イメージングに関して、生成が完了し、従来への治療法の利用を示した。
2) RM-IMRTの堅牢性アルゴリズムに関して、理論は構築でき、実装する段階に到達した。
3) 患者体位変化管理アルゴリズムは構築し、実装できる段階に到達した。
4) RM-IMRTプランを実現する追尾用治療照射システムが当院に導入され、統合できる準備が整いつつある。

今後の研究の推進方策

研究主任者である橘英伸は総括およびプログラムの実装を行う。守屋駿佑はRM-IMRTの最適化計算や最終計算のために利用する高速度線量計算アルゴリズムの開発を行う。黒澤知征はRM-IMRTの実際の照射が安全に遂行されたかを立証する品質管理システムの開発を行う。宮川真は肺機能画像の精度を自作で作成した肺胞ファントムを利用し、立証する。陣野隼汰は患者体位変化管理システムの動作検証および精度検証を行う。さらに、RM-IMRTの安全な治療を遂行するため、RM-IMRTの治療計画に対する独立計算検証法による品質保証法を確立する。この際、RM-IMRTはIMRT、IMATなどの強度変調の要素、また従来法の計算アルゴリズムの要素があり非常に複雑である。そこで、がん研有明病院高橋良、上間達也、神奈川県立がんセンター河合大輔、稲城市立病院板野正信、国立がん研究センター馬場大海らによる協力を得て、従来法、不均質計算、IMRTおよびIMAT観点から構築する。また、RM-IMRTの実際の照射において、国立がん研究センター東病院に設置されたDelta4という疑似三次元測定機を利用した検証を行うが、国立がん研究センター東病院の上原隆三の協力を得る。

次年度使用額が生じた理由

患者体位変化管理システムはカメラやコンピュータなどのハードウェアおよび我々が理論開発し、コンピュータプログラム言語を用いて実装するソフトウェアプログラムに分けられる。
平成26年度は患者体位変化管理システムの理論構築を行ったが、ハードウェアであるカメラやコンピュータなどの購入が間に合わなかった。その理由として、理論構築に期待より遅延が生じたこと、それに伴い、カメラやコンピュータの仕様が決められなかったことが挙げられる。また、3次元測定において精度の高い条件を探るための専用の治具を開発したが平成26年度の発注に間に合わなかった。

次年度使用額の使用計画

平成27年度は、患者体位変化管理システムの理論を具体化する。すなわち、平成27年度6月までに、コンピュータプログラム言語を用い、ソフトウェアの実装を行う。また、平行して、カメラおよびコンピュータを購入し、ネットワークを整備する。そして、すべてを統合し、患者体位変化管理システムを構築する。
構築後、精度検証を行うが、専用の自作治具を設計したので、発注を行い、これを用いながら、基礎的な検証および応用的な検証(健常ボランティア)を行う。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (11件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 4DCT を利用しない自発呼気・自発吸気における CT-Ventilation 画像の生成2015

    • 著者名/発表者名
      守屋駿佑、橘英伸、黒澤知征、佐藤昌憲
    • 学会等名
      第7回呼吸機能イメージング研究会学術大会
    • 発表場所
      港区、東京、日本
    • 年月日
      2015-02-07 – 2015-02-08
  • [学会発表] 肺機能画像を用いたビーム方向最適化計算を行った肺SBRT治療計画の有用性2015

    • 著者名/発表者名
      宮川真、橘英伸、守屋駿佑、佐藤昌憲
    • 学会等名
      第7回呼吸機能イメージング研究会学術大会
    • 発表場所
      港区、東京、日本
    • 年月日
      2015-02-07 – 2015-02-08
  • [学会発表] 肺がんSBRTにおける呼吸同期照射の最適時相の検討-解剖学的および肺機能的視点から-2014

    • 著者名/発表者名
      橘英伸、橘理絵、Amit Sawant
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第27回学術大会
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県、日本
    • 年月日
      2014-12-11 – 2014-12-13
  • [学会発表] 肺がんにおけるDIRのソフトウェアプログラム間比較検証2014

    • 著者名/発表者名
      菅原 康晴, 守屋 駿佑, 橘 英伸,北村 望, 角谷 倫之, 神宮 啓一
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第27回学術大会
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県、日本
    • 年月日
      2014-12-11 – 2014-12-13
  • [学会発表] 4DCT を利用しない自発呼気・自発吸気における CT-Ventilation 画像の生成2014

    • 著者名/発表者名
      守屋駿佑、橘英伸、黒澤知征、佐藤昌憲
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第27回学術大会
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県、日本
    • 年月日
      2014-12-11 – 2014-12-13
  • [学会発表] 過大な動きを伴う肺のDIRを含むレジストレーションに最適なパラメータの検討2014

    • 著者名/発表者名
      宮川真、橘英伸、守屋駿佑、佐藤昌憲
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第27回学術大会
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県、日本
    • 年月日
      2014-12-11 – 2014-12-13
  • [学会発表] 肺機能画像を用いたビーム方向最適化計算を行った肺SBRT治療計画の有用性2014

    • 著者名/発表者名
      黒澤知征、橘英伸、守屋駿佑、佐藤昌憲
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第27回学術大会
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県、日本
    • 年月日
      2014-12-11 – 2014-12-13
  • [学会発表] 光子線治療「基礎、実際から研究まで」2014

    • 著者名/発表者名
      橘英伸
    • 学会等名
      駒澤大学がんプロ「医学物理士養成コース インテンシブセミナー2014」
    • 発表場所
      世田谷、東京、日本
    • 年月日
      2014-11-29 – 2014-11-29
    • 招待講演
  • [学会発表] 個別プランニング、個別品質管理への適応2014

    • 著者名/発表者名
      橘英伸
    • 学会等名
      がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン東海大学・慶應義塾大学医学物理シンポジウム臨床応用に発展する医学物理研究
    • 発表場所
      品川、東京、日本
    • 年月日
      2014-11-22 – 2014-11-22
    • 招待講演
  • [学会発表] Impact of Unexpected Dose Warping with Deformable Image Registration in Lung Cancer2014

    • 著者名/発表者名
      Shunsuke Moriya, Hidenobu Tachibana, Yasuharu Sugawara, Masanori Satoh and Amit Sawant
    • 学会等名
      56th AAPM Annual meeting
    • 発表場所
      Austin, Texas, USA
    • 年月日
      2014-07-20 – 2014-07-24
  • [学会発表] A pitfall of a deformable image registration in lung cancer2014

    • 著者名/発表者名
      Yasuharu Sugawara, Hidenobu Tachibana, Shunsuke Moriya, Amit Sawant
    • 学会等名
      56th AAPM Annual meeting
    • 発表場所
      Austin, Texas, USA
    • 年月日
      2014-07-20 – 2014-07-24

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公開日: 2016-06-01  

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