研究課題
ZnOナノ粒子は、センサーや電子デバイス、抗菌材、塗料、化粧品や食品添加物などに用いられている。我々は、マウスを用いてZnOナノ粒子の静脈内投与後の毒性影響評価を行いZnOナノ粒子が炎症促進反応[1]や、肝障害[2]を引き起こすことを明らかにした。ZnOナノ粒子には、p型(正孔を持つ)とn型(伝導電子を持つ)が存在するが、これらの毒性の差異は明らかになっていない。そこでin vitroでのこれらZnOナノ粒子の毒性評価を行った。p型、n型のZnOナノ粒子はそれぞれ、25µg /ml, 10µg /mlで細胞毒性を示した。またROS とsuperoxideは両ZnOナノ粒子で生成されたがn型でROSが多く生成されていた。またアポトーシスがZnOナノ粒子によって引き起こされることが示されたが、各種の差異は見られなかった。細胞中Zn濃度は n型(47.3µg /106 cells)、p型(34.6 µg /106 cells)であった。p型(正孔を持つ)は酸化作用を持ち、n型(伝導電子を持つ)は還元作用を持つ。n型がより毒性が強くROSも多く生成されていた。これはn型の還元作用により、フリーラジカルが産生されることでROSがより生成されたためであると考えられる。また細胞中Zn濃度はn型が高く、細胞透過性の差異の関与も考えられる。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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