ヒトiPS細胞から分化誘導した心筋細胞は心臓に対する再生医療や心臓病に対する治療薬を開発するためのツールとして期待されている。従来の技術ではiPS細胞から安定して高品質の心筋細胞を作成するには非常にコストがかかり、iPS細胞から作成した心筋細胞には複数の異なる性質を示す心筋細胞が混在しているなどの問題点があった。本研究で開発した培養液およびプロトコルを利用することでiPS細胞から心筋細胞を生産するためのコストを1/20以下にし、一定の品質を示す心筋細胞のみを精製することが可能になり、ヒトiPS細胞から分化誘導した心筋細胞を利用した再生医療や治療薬開発の研究が推進されると考えられる。
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