研究課題
研究代表者は、平成26年にヒト末梢血から単球を分離し、2種類のサイトカイン(IL-34とGM-CSF)を添加することでわずか2週間で誘導可能な、直接誘導ミクログリア様細胞(induced microglia-like cells:以下、iMG細胞)の独自開発に成功しており(Sci Rep 2014; PCT国際特許出願)、これまでiMG細胞を用いた精神神経疾患に関するトランスレーショナル研究を推進してきた。平成29年度は、慢性的な疼痛を有する患者(線維筋痛症患者)においてiMG細胞を作製したところ、ATP1時間刺激によるTNF-α mRNA発現が患者群で亢進しており、この発現亢進の程度が痛みや抑うつの重症度と相関することを見出し、国際学術誌へ報告した(Ohgidani et al. Sci Rep 2017)。さらに、ニューロン・グリア異常解明のためのツールとして研究代表者はヒト皮膚線維芽細胞由来ニューロン細胞(induced neuronal cells:以下iN細胞)の作製技術を改良し、一週間で誘導可能な早期iN細胞の開発に成功した。自閉症関連疾患であるレックリングハウゼン氏病(NF1)患者からiN細胞を作製し、遺伝子発現解析したところ、NF1患者由来iN細胞ではMEX3D発現が低下しており、早期iN細胞でのみ患者群でBCL2発現が低下していることを発見し、平成29年度に国際学術誌へ報告した(Sagata et al. Sci Rep 2017)。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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