骨軟部腫瘍に対して広く用いられているドキソルビシン、パゾパニブ、エリブリンなどの薬剤に対して、薬剤耐性を示す軟部肉腫細胞株の作成を行った。樹立された薬剤耐性細胞株を用いて、薬剤耐性に関与する遺伝子およびタンパクの分析を行った。そのなかで、滑膜肉腫のパゾパニブ耐性株を用いた研究により、その薬剤耐性メカニズムの解明に成功し、英文雑誌に発表した。そのほか、薬剤耐性に関与する低酸素誘導因子であるHIF1αが悪性末梢神経鞘腫瘍で予後不良因子であり、治療標的となり得ることを見出した。平滑筋肉腫において、エリブリンへの薬剤耐性獲得に、Class III β-tubulinの過剰発現が関与することを見出した。
|