カニクイザルを用いて子宮同種移植を行い、手術手技の確立、免疫抑制剤プロトコールの検証、拒絶診断の確立、免疫応答の検証を行った。また、移植後に月経の回復を認めたが、術後に拒絶反応をきたし、カニクイザルにおける子宮移植モデル作製には拒絶反応の制御が重要な課題として挙げられた。また、子宮虚血許容時間の検証を行い、温阻血4時間まではその後に月経の回復を認めたが、8時間では子宮は萎縮した。以上より、子宮の温阻血許容時間はカニクイザルにおいては4時間は許容されることが判明した。さらに、生殖年齢女性に対して子宮移植のアンケートを行い、子宮移植が個人的にも社会的にも許容される技術として支持される傾向であった。
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