申請者は、糖尿病皮膚に存在する慢性炎症制御機序を明らかにし、創傷治癒遅延の責任因子を同定した。さらに申請者が新規開発した「ハイブリッド型無血清生体外培養増幅法;Hybrid QQc」により培養した末梢血単核球は糖尿病皮膚を炎症から再生環境に変化させ創傷治癒を促進することを可能にした。本研究は糖尿病皮膚慢性炎症を制御でき、従来の治療効果を更に向上させた発展型の細胞移植治療法の開発の基盤を構築した。さらに細胞治療効果予測因子候補を同定し、今後、慢性炎症に起因する糖尿病性潰瘍に対する遺伝子特性に応じた治療戦略決定のための先進的診断法の開発への発展が期待される成果を見出した。
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