| 研究課題/領域番号 |
26730001
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
鈴木 顕 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (10723562)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | エネルギー複雑度 / しきい値回路 / トレードオフ |
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| 研究実績の概要 |
本年度は，本研究の目標1である，「既知の結果を一般化した関数に対するトレードオフを明らかにする」ことを目標とし，研究を行った．具体的にはパリティ関数を一般化した関数である，GIP関数に対するエネルギー効率の良いしきい値回路の構成を与えた．構成を与えるのに際し，計算機実験の結果や，自身が過去に示したパリティ関数を計算するしきい値回路の構成等を利用した．
本研究ではさらに，与えたしきい値回路の構成が最適であることの証明も目指している．計画の段階では，パリティ関数と同じ「素子削減法」をGIP関数にも適用できるのではないかと考えていたが，GIP関数には簡単には適用できそうにないことがわかった．そこで，現在は通信複雑度を利用した証明に切り替え，研究を行っており，概ね証明することができている．
また，これら結果について，他大学の研究者等と議論を行ったところ，今回の構成はさらに一般化された関数にも適用できる可能性が見えてきたため，もう少し研究を進めたうえで，論文にまとめ，国際会議や雑誌に投稿していく予定である．
もう一つの目標であったPnD関数については，今のところ大きな結果は得られていない．具体的には，計算機実験がまだ終わっていない状況である．これは，研究費の関係で，デスクトップパソコンの購入台数を1台に変更し，プログラミングも自身で行うことにしたためであるが，今後も継続して研究を行っていく予定である．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
事前の計画では，本年度は「GIP 関数，及び，PnD 関数と呼ばれる関数に対して，トレードオフの関係が成り立つことを示す」ことを目標としていた．
「研究実績の概要」で述べた通り，残念ながらPnD 関数については，今のところ大きな結果は得られていない．一方で，GIP関数については，当初の計画以上の結果が出ており，間を取ると，おおむね順調に進展していると言える．
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| 今後の研究の推進方策 |
GIP 関数に関する結果は，現在行っている追加の研究を行った上で論文にまとめ，国際会議や雑誌に投稿していく予定である．
来年度は，当初の目標であった足し算関数に関する研究と並行して，今年度あまり結果の出なかったPnD 関数についても研究を進めていく．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
国際会議の参加費などが，当初の予定よりも安価に済んだため．
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| 次年度使用額の使用計画 |
計画に大きな変更はないが，成果発表に伴い，旅費の支出が多くなる予定であるため，次年度使用額と合わせて有効に使用していく．
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