• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

離散凸性を活用したネットワーク最適化手法とその分野横断的応用研究

研究課題

研究課題/領域番号 26730006
研究機関公立はこだて未来大学

研究代表者

永野 清仁  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (20515176)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードネットワーク最適化 / 劣モジュラ最適化 / 人工知能 / 機械学習 / 組合せ最適化
研究実績の概要

多くの候補の中から最もよいものを見つける「最適化」の手法が,本研究において中心的な役割を果たす技術である.本研究ではネットワークのような離散構造を研究対象とするに関する最適化手法を中心に扱っている.離散最適化手法として,特に「離散の凸最適化」といえる,劣モジュラ最適化やその拡張である離散凸解析などをベースにしたネットワーク最適化手法の理論的発展を目指している.また基礎理論に加えて,最適化理論に基づいた高度なネットワーク最適化技術を,機械学習を含む人工知能関連分野などに応用することによって,現代社会における問題解決に向けた最適化理論の基礎技術の構築や効率の良いアルゴリズム設計を目指してきた.

平成28年度,本研究において中心的に取り組んだ内容は,人工知能分野のマルチエージェントシステムの基本問題であるマルチロボットルーティング問題に対して,最適化技術に基づく手法を提案することであった.マルチロボットルーティングは実社会における乗り合いタクシーの配車問題などと関連しており,社会的な重要性の高い問題といえる.この問題に対するアプローチとして,本研究では並列計算による実際的な手法と,離散最適化理論に基づいたルーティング手法の両方を試みた.並列計算による実際的な手法に関しては成果発表をすることができたが,その一方で離散最適化理論に基づいたアプローチに関しては平成28年度内にまとまった成果を発表するには至らなかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年度までは書籍の執筆など,おおむね順調に研究が進んでいた.しかし,平成28年度はマルチロボットルーティングに対するアプローチとして,部分的には成果を得ることはできたものの,離散最適化理論に基づくルーティングアルゴリズムについては,その成果を年度内に発表するにはいたらなかった.このため,研究はやや遅れていると言わざるを得ない.

今後の研究の推進方策

ネットワーク最適化の応用として,人工知能分野の問題であるマルチロボットルーティングに対し,引き続き離散最適化理論に基づいたルーティングアルゴリズムの開発に取り組む.また,マルチロボットルーティングに対する研究で得られた知見を活かして,人工知能分野における応用を主眼に入れた,離散最適化アルゴリズムの基礎理論も進めるべき課題である.

次年度使用額が生じた理由

平成28年度は予定していた海外出張を行うことができなかった.また,研究計画の一部遅れにともなってソフトウェア購入などの支出が発生しなかった.

次年度使用額の使用計画

平成29年度は国内出張とともに複数回の海外出張,ソフトウェアの購入などを計画している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Evaluation of Auction-Based Multi-Robot Routing by Parallel Simulation2016

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Kishimoto and Kiyohito Nagano
    • 学会等名
      Twenty-Sixth International Conference on Automated Planning and Scheduling (ICAPS 2016)
    • 発表場所
      キングス・カレッジ・ロンドン,ロンドン,イギリス
    • 年月日
      2016-06-12 – 2016-06-17
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi