研究実績の概要 |
周辺分布が与えられた時に、順序統計量に基づく多変量分布の構築方法としてBaker分布が提案されている。その分布関数はBernsteinコピュラとして表現でき、有限混合分布として表せるため、Expectation-Maximization(EM)アルゴリズムを用いて有限混合分布のパラメーターを推定することを提案した。周辺分布の密度関数はカーネル法で、分布関数を経験分布関数で推定する。また、二次元Bernsteinコピュラの場合はパラメーターのサイズはAIC, BICなどの情報量規準で決めることができるので、一般的なBernsteinコピュラを推定することができる。また、周辺分布が連続の場合だけでなく、離散および、連続と離散のミックスの場合も応用できる。提案するEMアルゴリズムは3次元以上でも問題なく働くことをシミュレーションと実データの同時密度推定で確認できた。また、様々な実データを用いて、EMアルゴリズムの有効性と実用性を確認した。また、シミュレーションによって、Gaussian コピュラと比べBernstein コピュラが柔軟性が高く、より良い同時分布を推定できることも確認した。
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