本研究では,電子的な信号処理から光による記録再生過程までの全過程を含めたホログラフィックメモリシステム用全動作シミュレータの高速化を目指し,GPUによる汎用計算(GPGPU)を全動作シミュレータの解析エンジンに適用し,低消費電力で廉価な計算環境下でも高速に実行可能はシミュレータの開発を目的としている.
今年度は,昨年度に改良を施しさらなる高速化を実現したシミュレータの計算結果の妥当性について評価するため,記録再生実験によりシフト選択特性を測定し,同一条件とした場合のシミュレータの解析結果との比較を行った.記録媒質のシフト量に対する読み出しデータの信号対雑音比で比較を行い,本研究で開発したシミュレータの計算結果が妥当であることを確認できた.
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