マインドフルネス、ないし瞑想的実践に関連する心理および生理機能の変容を検討した。第1に、瞑想的方法に基づく読書法 (速読法) 訓練者の心理状態を、質問紙調査によって検討した。その結果、訓練の継続に対応した心理状態の望ましい方向への変容が示唆された。また瞑想の非実践者でも、読書習慣が望ましい心理状態に対応していた。第2に、ヨーガ熟達者の異なるテーマでの瞑想中における自律神経活動を計測した。その結果、呼吸に注意集中する瞑想と、「愛しています」というマントラを唱える瞑想との間で自律神経活動の差異が見られ、身体生理状態の能動的な切り替えが示唆された。
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