本研究では,視覚から得ている質感を定量的に捉えるための質感空間の構築を目的とする.質感を生み出す要因となる特徴量として物体の色,形状,表面の粗さ,反射率,透過率などが考えられるが,具体的にどのような質感にどの特徴量が関係しているかは明らかにされていない.一方,コンピュータグラフィックス(CG)で生成した画像の質感にどのパラメータがどの程度寄与しているかという情報は技術者の経験による暗黙知であり,定式化は困難である.本研究では,質感に関連する特徴の自動選択手法を提案し,選択した特徴を元に質感空間を構成する軸を決定した.また,DCNNを用いて材質認識のメカニズムについて解析を行った.
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