本研究は,人と人工物(人の動きに連動する人工物ミミック(mimic))との運動インタラクションという枠組みを考え,自己の動きに同調する相手に興味を抱くという同調傾向の概念をモデル化した.このモデルは,自己の動きを模倣する「模倣性」,完全には模倣しない「他者性」,自己が予想できない他者の「意外性」の動きからなる.実験を通じた考察から,ミミックの「遅れ動作」が「他者性」,ミミックの「一致動作」が「模倣性」,ミミックの「進み動作」が「意外性」と関係のあることが分かった.さらに,人は,ミミックの動作遅れが300ms以上大きくなると遅れ動作を知覚できることが分かった.
|