研究課題/領域番号 |
26730157
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
小川 祐樹 立正大学, 地球環境科学部, 助教 (40625985)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ソーシャルメディア / 意見分布認知 / 多数派同調 / 沈黙の螺旋 / Twitter / 同質性 / 機械学習 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、TwitterなどのSNSが政治的議論の場としてどのように利用されているのか、政治的争点に対する個人の情報発信を規定する要因と、心理的態度の変容をもたらす要因を明らかにすることを目的とした研究である。具体的には、自身の意見が多数派と認知した場合には発言し、少数派と認知した場合には発言を控えるといった多数派同調がTwitter上で起こりうるかを検証した。申請者はこれまでに、Twitter利用者に対し、個人の心理的態度や動機について質問紙調査を行うと同時に、その個人のTwitter上で観察可能なネットワーク構造や発信内容についてログ解析・機械学習を行い、実際に多数派認知が発言の規定因となっていることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の目的は、TwitterなどのSNSが政治的議論の場としてどのように利用されているのか、①政治的争点に対する個人の情報発信を規定する要因と、②心理的態度の変容をもたらす要因を明らかにすることである。①の課題については「沈黙の螺旋」を理論背景とした質問紙調査とTwitterデータの分析を行い、多数派認知が情報発信の規定要因となっていることを明らかにした。成果については、論文誌への投稿を行い2014年に採択された。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、もうひとつの課題である「心理的態度の変容をもたらす要因を明らかにする」という課題について研究成果をまとめ、国際会議での発表、論文誌への投稿を行う予定である。進捗については、概ねの分析を終えており、これまでに口頭発表(数理社会学会大会)で成果を報告してきた。さらに、国際会議(IC2S2, WAPOR)へ採択されており、発表後に論文誌への投稿を行う予定である。
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