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2014 年度 実施状況報告書

学習行動の特徴分析による成績不振者の早期発見システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26730171
研究機関信州大学

研究代表者

長谷川 理  信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (30647102)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード学習行動分析 / クラスタリング / データマイニング
研究実績の概要

本研究では,成績不振となってしまう学生の特徴を明らかにするために,LMSのログと授業放棄,成績不振学生とに何らかの相関が有るかどうかをクラスタリングの手法を用いて明らかにする.上述の目的を達成するために4つの課題を設定した.【課題1】LMSのアクセスログから成績不振に繋がる傾向を抽出できるかの可能性の有無の検証.【課題2】課題1で可能性があると判断された場合,成績不振学生の抽出に最適なアクセスログとアルゴリズムの検討.【課題3】成績不振となってしまう学生を早期に発見するためのルールベースのシステムの構築.【課題4】一般的なeラーニングシステムへ適用するための検証.
平成26年度は,特に課題1と2に取り組んだ.ブレンディッド型の授業である数学1と,自学自習型の授業である情報キャリアデザインという授業を調査対象とし,eラーニングコンテンツの「取り組み時間」,「教科書閲覧数」,「演習正解数」,「演習ヒント利用数」のクラスタリング分析を行った.クラスタリングは授業の1,4,8,12回目までのデータでそれぞれ行った.クラスタリング結果から1回目のデータでは,学習行動と成績とが関連するような特徴を把握することができなかった.しかし12回目までのデータでは成績不振者に共通する特徴を確認することができた.さらに,4回目以降のデータにおいても,成績不振者に共通する特徴を確認することができ,授業の早期の段階で成績不振に繋がる何らかの傾向が確認することが可能であることがわかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

目標とした【課題1】と【課題2】についておおむね遂行することができた.
・異なる授業スタイルの2つの授業においてアクセスログの解析を行い,それぞれに有効的な知見が得られた.
・生成されたクラスターの詳しい分析を行うことで,学修支援に有効な学習者の傾向を発見できる可能性がある.

今後の研究の推進方策

分析したアクセスログは,2つの異なる授業スタイルにおいて成績不振者に共通する何らかの傾向が現れることがわかったことから,これらのアクセスログに着目し,成績情報が与えられていない状態で,成績不振につながる可能性のある学生を早期に発見するためのアクセスログの特定とルールの検討を行う.また,検討したルールに基づく成績不振学生早期発見機能をもったシステムの構築を行う.さらに,構築したシステムを次年度以降の授業に適用し,ルールの妥当性を検証する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 学習行動の特徴分析による成績不振者の検出方法の検討 -2つの異なる授業スタイルにおけるLMSログを分析対象として-2014

    • 著者名/発表者名
      長谷川理, 新村正明, 鈴木彦文, 今井順一, 小松川浩, 不破泰
    • 学会等名
      教育システム情報学会
    • 発表場所
      千歳科学技術大学
    • 年月日
      2014-07-20
  • [学会発表] A Study on Early Discovery of Lower-motivated Learners based on Cluster Analysis of Learning Activities2014

    • 著者名/発表者名
      Osamu Hasegawa, Hiroshi Komatsugawa, Masaaki Niimura, Yasushi Fuwa
    • 学会等名
      International Technical Conference on Circuits / Systems, Computers and Communications
    • 発表場所
      Phuket, The Kingdom of Thailand
    • 年月日
      2014-07-01 – 2014-07-04

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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