本研究では夜間におけるNOxの消失量推計を目的として、夜間の窒素酸化物消失に関与するNO3とN2O5を測定するためのIBBCEAS装置を開発し、大気観測を通して窒素酸化物の消失量の推計とその整合性を検討することを目的としている。 本研究では装置の検出感度の改善と安定性を維持することができなかったため、実際に夜間窒素酸化物の消失量を推計するまでには至らなかった。しかし本研究でのIBBCEAS装置開発過程で得られた技術を基に、亜硝酸やグリオキサールなどの光化学オキシダント生成に関与する物質や二次生成物でありながら、大気観測が困難であった物質をIBBCEASにより検出することが可能となった。
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