多様な水生生物に対する有害化学物質の濃度予測モデルの構築を目的とし、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDE)の魚類に対する暴露実験や代謝実験を行った。実環境を想定した暴露実験により、海水魚へのPCB・PBDEの取込み・排出速度定数などのパラメータを取得した。また、PBDEの代謝実験により魚類の脱臭素化、代謝速度に関する知見を得た。有明海河口域を対象に食物網蓄積モデルを構築し、得られたパラメータを組み込んで6種の水生生物の濃度予測を行ったところ、各生物中のPCB・PBDE濃度は実測値とよく一致し、高精度で生物中のPCB・PBDE濃度を予測できることが示された。
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