複合型膜分離プロセスの高効率化に向け,物質輸送論の立場から,製塩技術と海水淡水化技術の理論解析手法を確立し,それぞれの技術の高効率化を図った. 海水淡水化技術においては,スパイラルモジュールの最適運転条件の決定法を提案した.製塩技術では,ネルンスト・プランクの式と電気中性条件を連立させた理論解析を行うことにより,電気透析内の脱塩・濃縮挙動を明らかにした.さらに,特殊な多孔質構造を有するスペーサーを提案し,電気透析槽に挿入することで,ポンプ動力と電気抵抗を上昇させることなく,限界電流密度を4倍上昇させた.最後に,複合型膜分離プロセスの運転を模擬する数値シミュレーションコードを開発した.
|