研究課題
本研究は企業が気候変動の適応策に対して持っている可能性そして潜在性に関する分析を目的とした。具体的にはアジアの先進および中進国における私企業の活動に焦点を当て、企業の活動、商品、そして技術・ノウハウがどのような形で、気候変動の影響を受けている脆弱なコミュニティに対して有用なのかを明らかにしてきた。研究一年目にはアジアにおいて活動拠点を置いている企業がどのような形で気候変動のリスクから生じる脆弱性の削減に寄与しているのかを調べ、具体的にタイ、ベトナムにおいて聞き取り調査を、そして他のアセアン諸国に関する分析をし、個別の企業に関してより特定的に現地レベルでの活動について聞き取り、調査をした。研究二年目では、企業に特化し、彼らの活動だけでなく、本研究にとって非常に大事な分野である気候変動適応分野における評価手法についても研究を重ね、国際学会での発表や、論文投稿も行った。ここでは、気候変動適応策分野の活動そのものではなく、それらの活動を効果的にいたらしめている背景・状況とはなんなのかに特に注目し、アセアン諸国、そしてその他の世界各国における適応策の事後評価を分析した。企業の社会責任の活動に関する様々なデータベースを参照し、特にアセアン諸国における気候リスクへの脆弱性の低減に資する企業の活動を、彼らのコア事業の商品・サービスを通して実現している例を現地調査も含めて調べ、その傾向、可能性と制限を分析し、広く学際的な場所で発表、共有をすることができた。
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Proceedings of the 3rd EnvironmentAsia International Conference on "Towards International Collaboration for an Environmentally Sustainable World"
巻: 1 ページ: 1-7
https://www.climate-eval.org/blog/what-do-evaluations-tell-us-about-climate-change-adaptation-realist-review