難消化性糖質による大腸H2の脂肪組織への蓄積が、脂肪組織中Il6 mRNA量を減少させる。これは大腸H2が脂肪組織の炎症の軽減を示唆している。脂肪組織で活性化T細胞から分泌されたIL6は炎症を増悪することから、大腸H2の脂肪組織炎症に与える影響を調べた。FOS摂取マウスの脂肪H2濃度はコントロール食群に比べ4倍以上高い値を示した。しかし、血液と脂肪組織のCD4陽性、CD8陽性、FOXP3陽性およびRORγT陽性のT細胞サブセットに有意な変化はなかった。以上の結果より、FOS由来の大腸H2は脂肪組織に移行し、IL6分泌量を低下させ、この変化にT細胞サブセットが関与していないことがわかった。
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