朝食欠食や夜食習慣のモデルラットにおいて,肝臓の時計遺伝子や脂質代謝関連遺伝子の発現リズムを検討した。肝臓におけるBmal1やPparα,Cpt1の遺伝子発現は,活動期最初の摂食時刻に応答した日内リズムを示した。生体リズムのリセットには,夕食よりも朝食時刻が重要であることが示唆された。また,1日の摂取栄養量は同一のまま砂糖の過食時間帯を変化させたところ,活動期後半に高砂糖食を摂取すると肝臓への脂肪蓄積が増加した。一方,インスリン抵抗性は高砂糖食の摂取時刻に関係なく誘発された。生活習慣病の予防と治療において,疾患別の時間栄養学の概念が必要と考えられる。
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